
|
- 科名・属名 : ゴマノハグサ科 ルリトラノオ属
注.APG分類では、オオバコ科(PLANTAGINACEAE)、クワガタソウ属(Veronica)、学名(V. sieboldiana)
- 特徴 :
草丈20〜30cmの多年草。
茎は直立〜斜上する。
葉は対生、葉身は楕円形〜長楕円形、長さ4〜9cm、幅2〜3cm。先はやや尖り、基部は狭まって葉柄はなく、やや茎を抱き、縁には不明瞭な鋸歯がある。質はやや肉質、鮮緑色でツヤがあり、両面ほとんど無毛。
花は茎の先に穂状花序となり、密に花をつける。花柄は長さ4〜8mm、開出する長毛が疎らにある。花冠は青紫色、上部が皿形に広く開き放射状、4裂し、長さ約6mm、筒部は長さ約4mm。雄しべは2個。萼は4深裂し、裂片は狭卵形で、縁に開出する長毛が散生する。
果実(刮ハ)は楕円形で先が凹み、長さ約4mm。
別名 カントラノオ
- 分布・生育地 :
九州(男女群島、甑島、奄美大島)、沖縄(座間味島) (国外:日本固有) 海岸の崖上
- 花期 : 9〜10月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 1994年9月24日 鹿児島県奄美大島 中・全体2 1997年10月25日 同 上 (上、中は拡大写真あり、写真をクリック) 左下・花、右下・葉 同 上
- 撮影記 :
海岸近くに生える植物は、乾燥や塩害に耐えるため独特の形に変化し、環境に適応している。
この花も南の島の波しぶきのかかりそうな海岸の岩上に生育しているため、厚い葉をもつなど典型的な形態をしている。
ただ、甑島で見た株は、海辺からやや離れた高い崖の上に生えていて、波しぶき等の影響を受けにくいせいか割合に群生していた。

同じ科の仲間の花
|