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- 科名・属名 : ゴマノハグサ科 クワガタソウ属
注.APG分類では、オオバコ科(PLANTAGINACEAE)、学名(V. nipponica var nipponica)
- 特徴 :
草丈7〜14cmの多年草。
短い地下茎が分枝して株を作る。
茎は直立し、白毛を散生する。
葉は対生、4〜6対つき、葉身は卵状楕円形〜楕円形、長さ1〜2cm、幅0.5〜1.3cm。先は先はやや尖り、縁に先の鈍い鋸歯があり、両面に白毛が疎らに生える。葉柄はない。
花は茎の先に短い花序を作り、数個の花をつける。花冠は皿形で4裂し、淡青紫〜淡紅紫色で、径5〜6mm。雄しべは2個、花柱は長さ1〜2mm。萼は4深裂し、裂片は狭長楕円形で鋭頭。
果実(刮ハ)は楕円形〜広倒卵形で先端が凹み、扁平で短毛が疎らに生え、長さ約6mm、幅約4.5mm。
- 分布・生育地 :
本州(中部〜東北地方の主に日本海側) (国外:日本固有) 高山の草地や礫地
- 花期 : 7〜8月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 1982年8月21日 長野県白馬岳 中・全体2 1983年8月6日 同 上 (上、中は拡大写真あり、写真をクリック) 左下・花 1985年8月2日 右下・ 1982年8月21日 同 上
- 撮影記 :
北アルプスや白山、東北など本州の主に日本海側の高山の草地や礫地で見られる。
夏の高山には色鮮やかで大きな花をつける目立つ高山植物が多いため、花が疎らでかつ小さいこんな花は気がつかないことも多い。
それでも、この花の咲く北アルプス白馬岳の花見行では、少数のカットながら必ず撮影していた。
中央・南アルプスにはよく似たシナノヒメクワガタがあり、違いは果実(刮ハ)の先が本種はくぼんでいることであるが、残念ながら果実の写真をまだ載せることができていない。

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