- 科名・属名 ： ゴマノハグサ科 ゴマノハグサ属
注．ＡＰＧ分類では、学名(S. musashiensis var. musashiensis) - 特徴 ：
草丈４０〜１００ｃｍの多年草。
茎はやや軟弱で４稜がある。
葉は対生、葉身は卵状楕円形、長さ６〜１１ｃｍ、幅３〜５ｃｍ。先は鈍頭〜鋭頭、基部は円形、縁には尖った重鋸歯がある。葉柄にはやや翼がある。
花は葉腋から花序を出し、１〜３個の花をつける。花序は基部の葉より短い。花冠は壺形、先は唇形、暗赤紫色で、長さ９〜１２ｍｍ。上唇は浅く２裂して大きく、下唇は３裂し下側の１片が反り返る。仮雄しべは４個で花筒内にあり、横に広い長楕円形、花が開くとまず雌しべが先に花外に飛び出し、受粉後下垂する。その後雄しべが伸びて葯が裂開する。萼は鐘形で先は５裂し、裂片は卵形〜狭卵形で先は尖る。
果実（刮ﾊ）は卵状球形、上部はやや細くなり、長さ６〜１２ｍｍ、胞間裂開する。種子は楕円形でごく小さい。
ヒナノウスツボに似るが、花序が葉腋から出る、花の数が１〜３個、花冠や果実（刮ﾊ）が大きい、花期が春であることが異なる。 - 分布・生育地 ：
本州（関東（東京都・埼玉・栃木県）近畿(滋賀・福井県） （国外：日本固有）
山地の林内 - 花期 ： ４(下)〜５月
- 撮影月日・場所 ：
上・全体１ 1995年5月3日 埼玉県秩父
中・全体２ 1995年5月14日 東京都高尾山
(上、中は拡大写真あり、写真をクリック）
左下・花 同 上
右下・葉 1995年5月3日 埼玉県秩父 - 撮影記 ：
小さな花をまばらにつけ、気をつけて歩かないと見逃してしまいそうな花である。
こんな小さな花でも、アップで見るとそれなりに可愛い。
高尾山は、年中ハイカーや観光客が多い割に、花が色々残っている。登山道際でこんな目立たない花もひっそり咲いている。
ヒナノウスツボに似ているが、花期が５月頃と異なりこの和名が付けられている。
同じ科の仲間の花
