
|
- 科名・属名 : ゴマノハグサ科 クガイソウ属
注.APG分類では、オオバコ科(PLANTAGINACEAE)、属名以下学名変わらず
- 特徴 :
草丈1〜1.5mの多年草。
茎は斜上して湾曲し、先端は地に接して新苗を作り、ビロード状の長短の腺毛が生える。
葉は互生、葉身は卵形、長さ7〜11cm、幅4〜6cm。先は長く尖り、基部は切形〜鈍形、縁には三角状の尖った鋸歯があり、両面に腺毛が密生する。葉柄は長さ3〜5mm。
花は葉腋に球状の花序をつけて密に花をつける。苞は線状狭卵形、鋭尖頭で長さ7〜9mm。花冠は筒形で先は4裂し、濃紫色、筒部は長さ7〜9mm、裂片は三角形で鋭尖頭、長さ1〜1.5mm。雄蕊は2個、花の外に飛び出し、長さ14〜15mm。雌しべはほぼ同長。萼は鐘形、4深裂し、裂片は線状披針形、密に腺毛がある。
果実(刮ハ)は卵円形、長さ約2.5mm。
- 分布・生育地 :
本州(岐阜県)、四国(徳島県) (国外:中国(東南部) 林下
- 花期 : 7〜8月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 1995年7月18日 徳島県 中上・全体2 同 上 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
- 撮影記 :
中国(東南部)に広く自生するが、日本では当初岐阜県の民家の近くだけに知られるだけで逸出も疑われていた。その後徳島県でも発見されたため、一応自生種ということになり、絶滅危惧TA(CR)に指定されている。
しかし、徳島県の自生地も全く人の臭いのしない場所かといえばそうでもなく、ここも逸出かもしれない。
そのことはともかく、葉の付根ごとに濃紫色の花をつける姿は美しく、やや色の薄い花が多いこの花の仲間では際立っている。
この仲間は茎の先端が垂れ下がって地面に接地し、そこから新苗を出すようだ。

同じ科の仲間の花
|