
|
- 科名・属名 : アカテツ科 アカテツ属
注.APG分類では、アカテツと同一種としている
- 特徴 :
高さ3〜5mの常緑低木〜小高木。
枝や樹皮は赤褐色または灰褐色の短毛を密生する。
葉は互生、葉身は狭倒卵形〜狭長楕円形であるが変化が大きく、普通長さ5cm以下、幅3cm以下。先は円頭、基部はくさび形、縁は全縁。質はやや厚く、裏面は赤褐色の毛を密生する。
花は葉腋から葉腋痕に束生し、両性花をつける株と雌花をつける株があるが、混在する株もある。両性花の花冠は基部が鐘形で上部は杯状に開くか半開し、淡緑白色〜灰白色で、径5〜6mm。雌花はほとんど開かない。
果実(液果)は長楕円形、長さ約1.2cm、黒藍色に熟す。
アカテツに比べ樹高が低く、葉が小さいことなどから、2015年の環境省の「レッドデータブック」では絶滅危惧U類(VU)に指定されたが、APG分類ではアカテツとの違いは乾燥地に生える生態型に過ぎないとし、同一種としている。
- 分布・生育地 :
東京都(小笠原諸島)、沖縄(大東諸島) (国外:日本固有) 石灰岩地の乾燥した崖や林内
- 花期 : 6〜7月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2011年6月25日 東京都小笠原諸島 中・全体2(株)、以下全て 同 上 (上、中は拡大写真あり、写真をクリック)
- 撮影記 :
初めて訪れた小笠原諸島、大陸との地続きになったことのない海洋孤島のため、この島だけという固有種の比率が高く、特に木本類やシダ類にその傾向が強い。
これまで草本類を中心に撮影してきたので木本類は見分ける自信がなく、事前に図鑑などで勉強したものの、実際にはよほどの特徴がないと同定は難しかった。
この木も以前は固有種とされていたもので、新葉の赤錆色が特徴的だった。
ただ、特徴欄にも記したようにアカテツと分けない見解があり、この島には両方とも分布しているので同定は何とも言えない。

同じ科の仲間の花
|