シモツケコウホネ(下野河骨)

Nuphar submerusa


シモツケコウホネ1


  • 科名・属名 : スイレン科 コウホネ属

  • 特徴 :
     水中に生える多年草。
     葉はこの属に特徴的な水上葉をつけず、長く伸びる水中葉だけをつける。
     水中葉は狭長楕円形〜三角形、長さ10〜18cm、幅2〜5cm。赤色〜赤紫色で、基部は緩やかな心形〜矢じり形、質は薄い膜質。葉柄断面の中央には維管束はなく、中空か大きな隙間が多数ある。
     花は水中から花茎を伸ばし1花つけ、径2〜3cm。花弁状の萼片は5個、黄色で、花弁は雄しべが変形したもので、長さは萼片の半分以下、多数ある。雄しべは多数、花糸は幅広く、長さは葯の2〜3倍の長さ。葯は内向きにつき、長さ1.5〜2.5mm、赤く色づく。雌しべの上部は円形に広がり、縁は多少反曲し、柱頭は線状で5〜8個が融合して柱頭盤になり、葯とともに赤く色づく。
     果実は液果状、長さ2〜3cm、濃紅色。種子は長さ3.5〜4.5mm。<

  • 分布・生育地 :
     本州(栃木県) (国外:日本固有)
     浅い小さな流れの中

  • 花期 :  8〜10月

  • 撮影月日・場所 :
    上・全体1 2005年9月19日  栃木県
    中・全体2、以下全て    同  上
    (上、中は拡大写真あり、写真をクリック)

  • 撮影記 :
     栃木県でつい最近発見された、新種のコウホネの仲間である。
     水上に浮葉を作らず沈水性の葉身しかないのが特徴で、茶褐色のコンブのように見えるのが葉である。流水中では水上葉ができないことが他のコウホネ属でも見られるが、この花は池に植えても水上葉は作らないそうである。
     夏から秋にかけて花茎だけが水中より伸び、黄色の花を咲かせる。柱頭盤が紅色になることも特徴の一つである。
     生育地は、清らかな水の流れる水路で、わずかなスペースだけにこの花が生育していた。こんな場所で、誰にも気づかれずよく今まで生き延びてきたなと感心すると同時に、有名になったらすぐになくなってしまう危うさも感じさせられた。

  • 葉

    同じ科の仲間の花
シモツケコウホネ2

花