sakosuge

サコスゲ（佐古？菅）

Carex sakonis

サコスゲ１

科名・属名　：　カヤツリグサ科　スゲ属（ヒエスゲ節）

特徴　：
　草丈３０～６０ｃｍの多年草。
　根茎は短く、密に叢生する。基部の鞘は黒色で著しく繊維に分解する。
　葉は線形で硬く、幅３～８ｍｍ。質は硬く、表面は平滑、裏面と縁はざらつく。
　頂小穂は雄性で線形～広線形、長さ３～６ｃｍ。側小穂は１節に２～４個が束生し、雄雌性で長さ２～５ｃｍ、雄花部の方が雌花部より長い。苞は有鞘、葉身は小穂と同長か長い。
　雌鱗片は果胞と同長かっや長く、先は凹頭で先端は芒となる。
　果胞は卵形、長さ４～５ｍｍ、疎らに毛があり、先は急にやや短い嘴となり、嘴の縁には刺毛があり、口部は鋭２歯。
　味津は倒卵形で３稜があり、長さ約２．５ｍｍ、頂部の付属体は湾曲した嘴となる。柱頭は３岐。

分布・生育地　：
　九州（トカラ列島宝島、奄美大島）、沖縄　（国外：日本固有）
　海岸の岩場

果(花)期　：　　３～４月

撮影月日・場所　：
　上・全体１　2019年4月3日　　沖縄県国頭郡
　中１・全体２、以下全て　　　　同　　上
　(上、中１は拡大写真あり、写真をクリック）

撮影記　：
　沖縄島北部の隆起珊瑚礁の岩場、急斜面にしがみつくようにこのスゲが生えていた。
　全体の感じはヒゲスゲによく似ていて、側小穂が１節に２～４個つくこと（ヒゲスゲは１個）、雌雄性の雄花部が雌花部より長い（ヒゲスゲは短い）などが相違点とされる。
　南西諸島には隆起珊瑚礁の岩場が点在するが、石灰岩のため面白い植物が見られることが多く、楽しい植物観察地である。

同じ科の仲間の花

サコスゲ２

側小穂

雌花部

果胞・雌鱗片

果胞・果実