ハリコウガイゼキショウ(針笄石菖)

Juncus wallichianus


ハリコウガイゼキショウ1


  • 科名・属名 : イグサ科 イグサ属

  • 特徴 :
     草丈(5〜)20〜50cmの多年草。
     根茎はごく短い。
     茎は円筒状〜やや扁円筒状で直立または斜上し、稀に基部が這い、節から根を出す。
     茎葉は2〜3個、円筒状単管質で隔壁は明瞭。茎より短く、葉耳は大型で白色。
     頭花は多数つき、凹集散花序になり、枝は斜上〜平開する。最下苞は花序よりはるかに短い。頭花は3〜6花からなり、花被片は緑色で、長さ3〜4mm、披針形でで先は長く尖り、内外片はほぼ同長。雄しべは3個、外花被片の約半分の長さ。葯は長楕円形で、花糸よりはるかに短い。
     果実(刮ハ)は褐色で光沢があり、3稜状長楕円形で先は次第に尖り、花被片よりやや長い。種子は倒卵形、鉄錆色で、長さ約0.6mm。

  • 分布・生育地 :
     日本全土 (国外:朝鮮、中国、台湾、ヒマラヤ、ウスリー、サハリン、シベリア(東部))
     低地〜山地の湿地

  • 花期 : 8〜9月

  • 撮影月日・場所 :
    上・全体1 2015年8月24日  群馬県前橋市
    中上・全体2 2024年8月11日    同  上
    (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
    中中・花序    同  上
    中下・花 2015年8月24日  群馬県前橋市
    左下・果実(刮ハ) 2015年10月26日  福島県南会津郡
    左下・茎 2015年8月24日  群馬県前橋市

  • 撮影記 :
     この山を訪れると必ず訪れる小さな湿地、行くたびに色々な発見があっていつも楽しませてくれる。
     今回は、水中から顔を出しているクロイヌノヒゲやこの花が目についた。
     よく似たアオコウガイゼキショウも分布しているので、はっきり断定はできないが、花の数、果実(刮ハ)の大きさ、茎の隔壁などから判断したが、写真は入り混じっている可能性もある。

  • 茎

    同じ科の仲間の花
ハリコウガイゼキショウ2

花序

花

果実(刮ハ)